プロの目を通して現代文の読解方法を学べる一冊
こんばんは、中の人(@mAjorstep_jp)です。キャンプに行ってきました。ホットカーペットを導入したので、頬には秋の寒さを感じながらも、家族で毛布に入ってぬくぬくとコタツのようにして温かくいい夜を過ごすことができました。
何やら耳馴染みのない音がすると思って上を見上げたらムササビの大ジャンプを見ることができました。見た目とは裏腹に、お世辞にも可愛いと言えない珍奇な鳴き声でした。
さて、今回は参考書レビューシリーズです。
先日お知らせした通り、1月9日(金)の19:30から#小論文添削ライブ202601 がございます。そこで毎年恒例の「お年玉企画」で、参加者の中から抽選で2025年に参考書レビューをした文献の中からプレゼントします。(#小論文添削ライブ202601のお申込みの案内は下記の記事にございます。)
皆さまお誘い合わせのうえでぜひご参加ください。
……本記事のサマリー……
現代文対策でおすすめの参考書を根岸先生がご紹介。先生の実践的な視点と、生徒指導におけるリアルな感触をもとにどのような生徒に向くのか、使わせ方のコツ、そして注意点をお伝えします。教員が読んでも得られる知見も。時間的制約・生徒の学力差・精神的なキャパシティなど、複雑な条件を踏まえて選書しないと、逆に生徒を挫折させてしまうこともあるため、一冊の参考書を徹底的に深掘りしていきます。
中の人:高校の国語科指導において、どの参考書を生徒に勧めるべきかという悩みは尽きません。教えて〜ドラ◯もん! と、さっと四次元ポケットから出せたら苦労しないのですが。悩める子羊ならぬ、悩める国語科教員に向けて根岸先生の一押しを教えていただけませんか?
根岸先生:そうですね。一つのクラスにさまざまな学力層や、各々が志望する進路に合わせて参考書を示せるとそれだけで進路指導で頼れる先生になれますね。
では、今回はこちらの参考書をレビューします。
安達雄大先生の『「読める」「解ける」を可視化する 安達の視える現代文』です。
(中):安達先生! 6月の#国語フェス2025 でご講演いただきましたね! 作問スキルも突出したものをお持ちで解説も大変わかりやすかったです。また、お話をうかがいたいですね。
(ね):そうですね。ニュースレター会員の方も印象的だったでしょう。その安達先生がご出版された参考書、とてもイイんですよ。
中の人注:#国語フェス2026 の様子はこちら
国公立大学志望に効く、演習だけじゃない参考書
(中):これは期待大です。早速ですが、この『視える現代文』はどの層におすすめと言えますか?
(ね):国公立大学志望の生徒向けです。特に高校2年生3学期にかなり効く。これが私の率直な印象です。高校2年生になって「そろそろ国公立を視野に入れて学習を本格化しよう」という生徒にちょうどいいです。初学者向けではないですが、国公立レベルの学習の第一歩として適切な本だと思います。
(中):なるほど、初学者だとちょっとしんどいけれど、国公立大学対策の入口に立つ生徒には最適というレベル感の参考書なんですね。
(ね):知識や解答テクニックを身につけるだけでは、国公立の問題は突破できないからですね。特に読解の手続きそのものを身につける教材が求められると言えます。
現代文の参考書は、多くは問題演習が中心か、知識事項の整理が中心に編成されています。しかし、こちらの『視える現代文』は、現代文ができる人の読み方と解き方を、ゆっくりじっくり追体験できる構成になっています。これが効くわけですよ。
本文への書き込みの過程が丸ごと視える
(中):追体験……? もう少し詳しく教えてください!