2026年度 慶應大学文学部小論文を読み解く①

AI論からカントの技術論へと展開し、「自然と技術(アート)」の関係を考えさせる難解な文章でした。要約では前半のAIの話に偏らず、結論である「AIを芸術として捉える視点」を押さえられるかが大きなポイントでした。その構造を解説します。
根岸大輔|小論文塾メイジャーステップ 2026.03.06
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こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。

3月に入り、卒業式シーズンとなりました。節目の時を迎えると、教室での日常の一つ一つがかけがえのない日々であったことに気付かされます。いろいろな想いを抱えて巣立っていく子どもたち。門出を迎える全ての子どもたちの未来が、幸せであることを願います。

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さて、今号から数回に渡り、今年の大学入試の小論文について、根岸先生の講評をズバリ伺ってまいります。今号は、慶応大学文学部の小論文についてです。

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今年の慶應義塾大学文学部小論文は、AI論と哲学を組み合わせた難解な課題文でした。
テーマは「自然と技術(アート)」の関係。出典は吉岡洋『AIを美学する』です。

例年通り、

  • 要約(300〜360字)

  • 論述(320〜400字)

の2問構成ですが、今年は特に課題文の構造が複雑で、受験生にとってはかなり骨の折れる問題だったと言えるでしょう。

この問題を実際に解きながら、
①課題文の構造
②要約問題の攻略
③論述問題の難しさ

を2回に分けて整理していきます。

***

「自然 vs 技術」という単純な対立ではない


一ノ瀬(以下(一)):今年の課題文を読んだ第一印象はいかがでしたか。

根岸先生(以下(ね)):とにかく難しいですね。特に「自然と技術の関係」の議論がかなり複雑です。

普通は「自然」と「人工」って対立するものだと思うじゃないですか。

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