#現代文作問勉強会202508レポート③
こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。
先日の台風15号は、各地で大きな雨風となりました。みなさんの地域では被害はなかったでしょうか。休校等の対応に追われた先生方も多かったと思います。最近は、線状降水帯による集中豪雨など、さまざまな天候不順が多くなりました。教育の機会と、生徒の安全を両立できるよう、新しい危機管理体制が求められているように感じます。
さて、今回も#現代文作問勉強会202508の振り返りレポートをお届けします。実際の作問例を提示しながら、話題になった論点について取り上げて参ります。
今回の話題は、「字数指定抜き出し問題に潜む罠」についてです。
「○○字以内で本文中から抜き出しなさい。」
「○○字で書き抜きなさい。」
など、いわゆる抜き出し(書き抜き)の問題形式があります。先生方も、一度は作問したことがある形式かと思います。今回は、この抜き出し問題に起こり得る問題点について、実際の作問例をみながら議論していきたいと思います。
そしてなんと!!記事の最後では、根岸先生の作問をサポメン向けに大公開しています!
気になる方は、この機会にぜひサポメン登録をお願いします。
今までの記事はこちらです。
ここからは、素材文(柳宗悦)「美の国と民藝」の内容を確認してからお読みいただくといいかと思います。(素材文は、過去レポート記事から読めます)
前回も紹介しました、H先生とM先生の作問を確認してみましょう。
( H先生)
問:傍線部「私達が皆幼い時から聞いてきた道徳や宗教の教えを省みてみましょう」とあるが、筆者がここで「道徳や宗教の教え」について述べた意図を説明した次の文に入る言葉を本文中から二十字以内で抜き出せ。
【 空欄 】は同じなので、美について考えるときに道徳や宗教と比較するのが適切だと考えた。
答え:人間が正しくなる道と物が正しくなる道
(M先生)
問:傍線部「人間が正しくなる道と物が美しくなる道と、相矛盾すると考えることはできません」とあるが、どういうことか。これを説明した次の文章の空欄に当てはまる言葉をそれぞれ指定の字数で本文から抜き出せ。
物が美しくなるためには、【Ⅰ(二字)】と同じように、謙虚であり【Ⅱ(二字)】であるということが必要な要件だということ。
答え:Ⅰ=道徳 Ⅱ=質素・単純
H先生の作問の答えの箇所に、M先生は傍線を引いています。どちらも問題形式は、「字数指定抜き出し」です。
前回の記事では、最後に根岸先生から
M先生の設問なのですが、結構強めの違和感があるのです。次回、まずいところと修正案をお示ししたいと思います。
というコメントが!!
みなさんは、どこに問題があるか、考えていただけましたか?
ここからは根岸先生にバトンタッチして、真相をお伺いしたいと思います。根岸先生、よろしくお願いいたします。