「羅生門」を通して定期考査づくりのコツを教えます。
こんばんは、中の人(@mAjorstep_jp)です。娘は来年小学校に上がるということを想定して、歩く練習をはじめました。段々と距離を伸ばしたり、自分の荷物を自分で持ったりするようにできるようにしようと思っています。いかんせん学区が広く、自宅から遠いからです。教員時代を振り返り、通学するだけでしんどいのに毎日登校していて、当時の子どもたちはまずそれだけで頑張っていたのだなと気づきました。それだけでなく心配な気持ちで送り出す保護者の方の気持ちに今更ながら気づきました。
きっと新しい環境でこれまでの疲労も溜まっていることでしょう。先生方も学級経営の基盤づくりに励まれてることと思います。お疲れの出ませんようにお過ごしくださいね。
本日の記事は「ものとことば」に引き続き定番教材を根岸先生が作問する様子をお届けします!その定番教材とはなんと芥川龍之介の「羅生門」です。
……本記事のサマリー……
芥川龍之介『羅生門』を題材に、定期考査の作問方法を解説。根岸先生が何に注目して傍線を引くのかが示される。さらに具体的な問題とともに、記述問題や選択問題を組み合わせながら、問いを柔軟に変更・調整していくプロセスが紹介されている。
また、最初から完璧に設計するのではなく、実践的な作問のコツや、問いたい内容と解答のズレを意識する重要性について徹底解説。
羅生門を読みながら一緒に作問にトライ!
さて、今回の記事で取り扱うのは芥川龍之介の「羅生門」ということで、これまた大鉄板の教材を作問します。
β版では作問の様子をマルっと解説。根岸先生が作問する様子をお伝えするだけでなく、ワークショップのように会員の皆さんに「自分ならこうする」と一度考えてから読み進められるように構成しました。
サポメン版では、授業との関わりや作問の工夫についてさらに深掘り解説をいたします。
教科書を持って帰るのを忘れた!という方は青空文庫にも文章がありますのでそちらをご覧になりながらお読みください。
メイジャーステップの根岸です。「羅生門」も「ものとことば」と同様に授業で取り扱っていることを念頭に作問します。まずは、文章を読みながらいくつか作問してみてください。前回の「ものとことば」β版で語彙問題の作り方はお話ししたので(読解問題はサポメン版をお読みください!)、こんどは純粋に読解力を問う問題を中心に解説します。もちろん語彙問題も作りますのでご参考になさってください。
では、読者の皆さんはどこに引きますか?
一度、自分で頭の中で線を引いてからこちらの記事に戻るとより学びも大きくなるのではないでしょうか。
根岸先生は傍線部をココに引く
作問できましたか?
では前から順に傍線を引いていきましょう。根岸は今回、こちらに線を引きました。それぞれの意図を想像できますでしょうか。
A「一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた」
B「下人の考えは、何度も同じ道を低回した挙句に、やっとこの局所へ逢着した」
C「一人の男が、猫のように身を縮めて、息を殺しながら、上の様子をうかがっていた」
D「その手は、次の瞬間には、もう鼻を覆うことを忘れていた。」
E「合理」(空欄)
F「少し声を和らげて」
G「きっと、そうか」
私がどのような観点で傍線部を引いたか判りますでしょうか。大部分には共通点があります。お分かりですかね?
わりとわかりやすい引き方だと思います。下人の心情の変化が読み取れるところに傍線を引きました。小説で定期考査を作ろうとしたら基本的に心情表現を中心とした作問になります。もちろん、何をは頭の中に合って、それをどう答えさせるかを考えながら傍線を引いています。とはいえ、今後の作問の中で引き直される可能性は十分にあります。
「羅生門」で、あるいは小説で人物の心情を問わず、描写ばかりを押さえているという先生はいないと思います。
では、中の人にバトンタッチして、具体的な作問の様子をお伝えしてもらいましょう。
こんばんは。中の人です。ここからは私が根岸先生の作問を見ながら作問の意図や工夫についてお伝えします。
まずは問一。
問一 傍線部A「一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた」について、⑴・⑵の問いに答えなさい。
根岸先生はいきなり枝問を作りました。ニュースレターをお読みの先生は⑴・⑵にどのような文言を考え、どのような問いを立てますか。考えてみてから先に進んでください。
根岸先生は枝問をそれぞれこのように設定しました。
⑴ 下人がこのようにしている契機となったことを二つ、それぞれxx字以内で説明しなさい。
⑵ このときの下人の心情をxx字以上yy以内で説明しなさい。
としました。先生曰く「とりあえず記述にしました」とのこと。一度記述にしておいて、全体を作ったあとから見返して問題形式の調整をするそうです。
最初からガッツリ設計をする先生もいますが、根岸先生は大枠を作ってバランスのいい作問を目指しているようです。だからこの時点では字数の制限や範囲設定も空欄にしておきます。


