定期テストはこう作る。現代文作問の完全ガイド②
こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。
今年の春は雨が多いですね。冬の雨が少なかったので、恵の雨ともいえます。しとしとと降る雨音に耳を傾けていると、慌ただしい日々の中にも、ふと立ち止まって考える時間の大切さを感じます。新学期が始まり、授業や行事の準備に追われる時期ではありますが、こうしたひとときが、日々の実践を見つめ直すきっかけになるのかもしれません。本号も、明日からの授業に少しでも役立つ視点をお届けできれば幸いです。
さて、前号から始まりましたシリーズ「定期テストはこう作る。」ですが、楽しんでいただけていますか。我らがBOSS・根岸先生が、高校教科書の定番教材を素材に、定期テストの作り方を完全ガイドしています。ぜひ周りの新任の先生に教えてあげてください!これを読めば、きたる中間試験はきっと自信をもって作問できるはずです!
扱う教材は、三省堂の現代文『高等学校 国語総合』、第一学習社の『高等学校 現代の国語』の教科書に載っている評論文、『ものとことば』(鈴木孝夫 著)です。こちらは岩波新書の『ことばと文化』から掲載されたものです。
β版記事では主に、語彙問題の作り方についてご紹介します。サポメン版では、具体的な設問の作り方を学びます。
先生方もお持ちの教科書を片手にご覧ください!
※この記事は、β版記事と連動しています。
作問の出発点は、「生徒に答えさせたいこと」を明確にすることでした。「ものとことば」では、最終段落の
このようにことばというものは、渾沌とした、連続的で切れ目のない素材の世界に、人間の見地から、人間にとって有意義と思われるしかたで、虚構の分節を与え、そして分類するはたらきを担っている。
ここをしっかりと理解しているかを問いたい、答えさせたい、ということを確認しました。
前回の作問では、「ことばは人間が自身にとって有意義な形で認識の焦点を決定し世界を分節する性質をもつ」という、ことばの力を問う問題を作りました。
今回の作問では、「ことばの虚構性」を答えさせる問いを作ります。
●STEP1:傍線をつけ、設問を考える
今回は、ストレートに最終段落の「虚構の分節」に線を付けました。
傍線部B「虚構の分節」とあるが、どういうことか。次のアからオのうちから一つ選び、記号で答えよ。
今回は「虚構」という言葉が抽象的でさまざまな言い換えが可能なので、記述では採点しにくいと判断し、選択肢の問題にします。
●STEP2:選択肢を作る
今回は以下2つの技法に分けてご紹介します。
技法①:正答肢を作る上で必要なキーワードをある程度書き出す
当然これは、解答を作るための試行錯誤でもありますが、ここで書き出した表現が誤答肢の卵になるそうです。
「連続的な世界」「切れ目がない」「分節(区切る)」「分類する」「人間の見地」「人間にとって有意味」「認識の焦点」「あたかも区分されたもののように見える」「虚構(本来備わっているわけではない)」
整理しながら、今回の正答肢を作ります。