2026年度 慶應大学文学部小論文を読み解く②
こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。
花粉症がひどく、日常生活が脅かされる毎日を送っていますが、みなさんはいかがでしょうか。あと100年もすれば、今花粉をまき散らしているスギの木も高齢になって、花粉症も少なくなるという話も聞きました。もう少しの辛抱…ってスパンではなかった。ドンピシャ世代ということで、この辛い季節を乗り切りましょう。
さて、今号は慶応大学文学部小論文解説の第二弾です。前回の記事では、課題文の構造を整理しました。AI論から始まり、哲学者カントの技術論を経て、「自然と技術(アート)」の関係へと展開する非常に難しい文章でした。
今回は、その続きとして 設問Ⅱ(論述問題) を考えていきます。
設問は次の通りです。
自然と技術の関係について、この文章をふまえて、あなたの考えを三二〇字以上四〇〇字以内で述べなさい。
一見するとオーソドックスな論述問題ですが、実際にはかなり難しい設問でした。先生はこの問題について、率直にこう語ります。
「正直、何を書けばいいのか悩む問題」
一ノ瀬(以下(一)):設問Ⅱについてはどう感じましたか。
根岸先生(以下(ね)):これは正直に言うと、「何を書けばいいんだろう」ってかなり悩む問題ですね。受験生も苦しかったと思います。
というのも、「自然と技術の関係」と言われても、普通は
技術は自然を破壊する
技術と自然は対立する
みたいな話になりがちですよね。でもこの文章はそれを否定しています。むしろ「自然と技術は必ずしも対立しない」という方向の議論なんです。
だから受験生は一般論を書こうとするとズレるんですよ。
まず考えた2つの方向
一:先生自身はどんな答案を考えましたか。
ね:実は最初に思いついた方向は2つありました。