社会とつながる視点を持たせる!自分とつながる社会の分析法

選ばれる志望理由書や自己PRを書くには、正しい自己分析が必要です。今回は自分とつながる社会の分析法を学びます。本記事は「未来をひらく自己分析 ― 授業で使える5ステップ」の第4回です。
根岸大輔|小論文塾メイジャーステップ 2025.10.07
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こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。

高市早苗さんが自民党総裁に選ばれ、日本初の女性首相となる見通しとなりました。女性に参政権が与えられてから約80年、性別や出自にかかわらず、能力と志が正当に評価される社会に変わってきていることを感じます。未来を自分の力で切り拓くために、生徒たちには正しい言葉で自分を作り上げて欲しいと願います。

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  さて、新シリーズ「未来をひらく自己分析 ― 授業で使える5ステップ」と題し、現高1・2年生向けの自己分析の具体的な方法をお届けしております。第一回は生徒に”自己分析”の意味を伝える大切さ、第二回は過去、第三回は現在に着目した自己分析の方法をお送りしてきました。

まだの方はぜひこちらから!

  第四回は、自分とつながる「社会」の分析方法についてです。自分自身を分析するだけでは自己分析とはいえません。社会と自分のつながりを示してはじめて明確な自己分析が可能になります。この回では自分とつながる社会の分析法を学びます。

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メイジャーステップの根岸です:@DiceK_Negishi

自己分析に社会分析が含まれるということは、先生からすれば当然のことでしょう。しかし、生徒は意外とそうでもないようです。実際、学校にうかがって志望理由書の指導を行うと、志望分野が抱える社会的課題について言及できない、知らない生徒が多いんですね。一方、社会的課題について触れられている志望理由書は、他の部分についても分析・研究が進んでいます。

つまり、社会分析が進んでいれば、自己分析も終盤である可能性が高いわけです。そういった意味でも、社会にしっかりと目を向けさせたいものです。

とはいえ、「新聞を読みなさい!」「ニュースを見なさい!」と、言うだけではなかなかうまくいかないですよね。そこで、もう少し具体的な声かけやアプローチを今号ではお伝えしようと思います。

いずれも根岸が普段から指導している内容です。たとえば根岸が講師を務める大学オープンキャンパスに参加した受験生は必ず聞いている内容です。いままさに総合型選抜に挑んでいる生徒さんが、根岸のこの話を聞いて準備を進めているわけです。もちろん合格率も他より高い(はず)!

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授業のねらい

第4講のねらいは以下の2点です。

・自己分析に社会分析が含まれることを理解する・自分は社会にどう関わっていくのかを想像させる

自己分析には社会を分析することも含まれる、というと、生徒は「?」という顔をします。自分を分析することが自己分析でしょ、社会は自分ではないと。普通はそう考えますよね。しかしそれでは足りないのです。私たちは一人では生きていけず、社会の中で生きています。そして、将来はどのような形であれ社会に役立つことでお金を稼ぎ、生きていかなければなりません。つまり自分自身がどのように社会に関わっていくかまでを含めて、自己分析なのです。

これをイメージできている生徒がとにかく少ない。無理もありません、生徒にとっての社会は学校という狭い範囲に限られていることが多いです。視線を外に向かせて視野を広げてあげることが、何より大切だと感じます。

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