全国公立小論文の旅~芸術文化観光専門職大学(後編)~
こんばんは、シン・中の人、一ノ瀬(@mAjorstep_jp)です。
先日、息子の合唱祭がありました。一クラス26人と少ない人数ながら一人ひとりが真っすぐに歌を届けようとする姿勢に胸を打たれ、何度も涙が溢れそうになりました。あの空間、あの瞬間でしか聞けない歌声に大いに励まされました。子どもたちの声のパワーって偉大ですね。
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さて、本題に戻りまして。
前回は、芸術文化観光専門職大学の「推し活」をテーマにした小論文を取り上げました。「30年後の推し活の経済効果を予測する」という、なかなかユニークな問題でしたが、みなさまお読みいただけましたか?まだの方はこちらから。
後編となる今回、根岸先生が特に注目したのが「自分の意見を書くこと」と「論理的に考えること」の違いです。
さらに話は、総合型選抜や学校推薦型選抜のグループワーク、そして高校での指導の難しさにまで発展しました。
紙ストローの導入を、4つの立場から考える
まず取り上げる問題は、2025年度学校推薦型選抜の問題です。
(一ノ瀬):前回の「推し活」も面白かったんですけど、ほかの問題を見ても、この大学は一貫して多様な価値観や異なる立場から物事を考える力を求めていますよね。
(根岸先生):そうですね。それがよく表れているのが、2025年度の学校推薦型選抜です。
(一ノ瀬):こちらは「紙ストローの導入」がテーマになっています。
プラスチック製ストローから紙製ストローへの切り替えについて、新聞・ウェブ記事と、年代別の意識調査のグラフが提示されています。なかでも、問2が特徴的です。
紙ストローの導入について、次の4つの立場を考慮して、600字以内で自分の考えを述べるという問題です。
1,ファーストフード店をよく利用する大学生
2,ファーストフード店の経営者
3,各種ストローの製造者
4,環境保護団体のメンバー
(根岸先生):これ、おもしろい問題ですよね。4つの立場を必ず考慮しなさい、と指定しているわけです。単に紙ストローに賛成か反対かを考えるのではなく、それぞれの立場から何が問題になるのかを検討しなければいけない。
(一ノ瀬):利用者からすれば飲みやすさが大切ですし、経営者なら費用や顧客満足度が気になります。製造者には設備や事業の問題があるし、環境保護団体なら環境への影響を重視します。
(根岸先生):そうですね。しかも、それぞれの立場には、それぞれの合理性があります。
(一ノ瀬):たしかに。立場が違えば、何を大切にするかも変わってきますよね。
(根岸先生):そこを理解したうえで、どういう結論を出すのか。これが大事なんですよ。
(一ノ瀬):自分とは異なる立場の人にも、それなりの理由がある。そのことを踏まえて考えるという意味でも、授業で使いやすそうな問題ですね!
「賛成する立場に立っているものとします」
(一ノ瀬):続いて、2025年度の総合型選抜の問題です。こちらは「クオータ制」がテーマになっています。クオータ制とは、政治や企業の重要な役職などで、女性やマイノリティに一定の枠を設けることで、格差の是正を目指す制度です。
日本や海外のジェンダー格差、フランスの制度、アイスランドの取り組みなど、複数の資料を読み解いて考えます。
(根岸先生):この問題、私はすごく好きなんですよ。
(一ノ瀬):どのあたりがポイントなんでしょう?



