譲歩逆接の型、脱したいのですが…
小論文についてです。譲歩構文(序論→本論①「だが一方で」→本論②「しかし」→結論)の型にはめなさいという指導がかなり普及したように感じます。これについては生徒の表現可能性を奪い紋切り型にしてしまいかねないという反対意見も多いですが、この型を教えないとそもそも原稿用紙を埋められない生徒が一定数いるのも事実です。集団指導で、かつ生徒の力にかなりの開きがある場合どのように指導すべきでしょうか。
こちらの質問に回答します。
こんばんは、中の人(@mAjorstep_jp)です。三寒四温を感じる日々ですね。寒過ぎて血流が悪いとすぐに具合が悪くなってくるのでセルフお灸をしてみました。効果やいかに…といったところですが、よもぎの匂いがいいですね。しかし、煙たいのかお灸を持った瞬間、飼い猫が逃げるようになってしまいました。
今回は以前のニュースレター媒体でお送りしたなかで、最高PVを獲得した記事を再編いたしました記事を皆様にお届けします。
…今回の記事のサマリー…
譲歩逆接構文(「たしかに……。しかし……。」)は、小論文指導に便利だが、論理性を保証せず、生徒が論理的な文章を書いた気になってしまう問題がある。例えば、反論が妥当であるにもかかわらず、無理に自己正当化してしまう「セルフ論破」に陥る。
この問題を克服するために、次の3つの指導法を提案する。
1. アウトライン法
2. パラグラフ・ライティングとPREP法
3. 五つの疑問詞思考法
これらの方法を指導に取り入れることで、生徒の論理的思考力を高めることができる。
譲歩逆接構文、指導には便利と言えば便利なのですが、紋切り型になってしまうことやみんなが同じ型の文章を書いてきて差別化できないこと、そして何より譲歩逆接構文の「本質的な難しさ」に気づかないまま書いてしまうこと。このような問題点を抱えている型です。
もちろん、樋口裕一先生の功績は偉大です。受験小論文指導を確立した先達で、私がこういう仕事ができているのも、樋口先生の切り開いてくださった道を歩いているからです。
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- 譲歩逆接構文は論理的な文章を書いた気にさせる
- 譲歩逆接構文を脱するおススメの「型」3選
- 1.アウトライン法
- 2.パラグラフ・ライティングとPREP法
- 3.批判的思考のための五つの疑問詞
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